鈴鹿山麓の伏流水を汲み上げた清らかな水は、
飲料水だけでなく、稲作や牛の飼育に欠かせない
恵みとして活かされています。
おいしいお米が出来るいなべ地域では、
さまざまな農産物のほか、
半世紀にわたり黒毛和牛が育てられてきました。
(地元農家の稲藁を食べる黒毛和牛)
発酵堆肥で育てた地元農家の稲藁、抗生物質を含まない飼料で、安全で自然に叶った黒毛和牛の肥育が行われています。静かでストレスのない自然環境と、清潔な黒毛和牛の生活環境も飼育家の皆さんがこだわる牛肉本来の美味しさに欠かせません。
サポーレの黒毛和牛は未経産の雌牛にこだわっています。生後30ヶ月をこえると肉質は格段に旨くなり、出荷の時期を迎えます。牛肉の旨味は、脂肪成分であるオレイン酸の含有量で決まるため、その含有量にこだわりながら、半世紀にわたる知恵と肥育技術によって、口溶けの柔らかさと極上の美味追求の日々があります。
出荷するときは、育てた牛の卒業式ですね。「元気に育ってくれてありがとう。美味しいと喜んでもらうんだよ」と声をかけたくなります。和食が世界文化遺産になり、日本の和牛は世界から注目の的ですが、「おいしい自国の和牛をもっと食べてほしいですね」とお話しになる飼育家の皆さんの、物静かで温和なお人柄には、秘めた闘志と誇りがありました。